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愛を読む人

★★★★★

原題は「The Reader」
「愛を読む人」っていい邦画タイトルだとと思う。

主演のケイト・ウィンスレットがアカデミー主演女優賞
をもらった作品だったので、是非見たいと思っていた。
彼女が授賞式の時
「小さいときから、この時のためスピーチの練習をしていた。
シャンプーボトルをトロフィーに見立ててね・・・」
この話、なんだか心に残っていた。

とにかくケイト・ウィンスレットの演技がいい!
相手役の少年を演じた俳優もいい!

1950年代のドイツが舞台。
15歳の少年と21歳年上のケイト・ウィンスレット
演じるハンナとのひと夏の恋。
彼はベッドのなかで請われるままに、彼女に
本を読んであげることが日課になっていった。
ある日、突然姿を消したハンナに再び出会ったとき
彼女はナチの親衛隊だったとして裁かれる側に・・・
そして彼は法科の学生に・・・
ハンナは職務を遂行しただけ・・・
もっと罪を軽くも出来たはずなのに、ある秘密を
ハンナは決して言おうとしなかった・・・
彼は彼しか知りえないそんなハンナの秘密に気がついて苦しむ・・・

「愛を読むひと」ってほんとにグッとくるタイトルです。

前半は15歳のういういしい思春期をむかえた少年と
年上のハンナとの恋がいじらしく、狂おしい。
そして後半は胸がつまって、苦しくなるほど。

ハンナは職務を遂行しただけ・・・
彼女の秘密をなぜ彼は公にしなかったのだろうか?
きっとハンナはそれを望まなかったのだろうし
ハンナの誇りを傷つけたくなかったのだろう・・・

たったひと夏の年上の女性との恋を
ずっとずっと「愛を読むひと」という形で
昇華していったこの恋に本当に胸が痛くなる。
by zac90109 | 2009-06-25 08:43 | 映画