2010年 03月 15日
花のあと
★★★★
藤沢周平原作の作品は年配の人に人気ありますよね~
結構席が埋っていました。
いつも重たい映画ばかり見ている私ですが
今回は見終わった後、すがすがしい思いがしました。
たった一度竹刀を交えただけの相手に恋をし、
その相手の無念を晴らすため、あだ討ちをする「いと」
という女性の話です。
いとを演じた北川景子の殺陣がすばらしかったです。
いとが恋する孫四郎を演じた宮尾俊太郎はセリフがまるで
棒読みでちょっと興ざめでした。
この人、バレエダンサーだったんですね!
脇を固める市川亀治郎はさすがです。
作品がしまります。
そしてこの作品で一番光っていたのが、いとの許婚の
「才助」を演じた甲本雅裕という俳優さんです。
いとが孫四郎に思いをよせていることを承知で
そのあだ討ちに手を貸すのです。
2枚目でもなく粗野にもみえるこの男の広い心、深い愛。
光ってました!
ストーリー以外に時代劇のさまざまな所作、立ち振る舞い
が本当に美しい。
障子ひとつの開け閉めをとっても美学があります。
あの「おくりびと」を思い出します。
藤沢作品が好まれる理由がわかります。
by zac90109
| 2010-03-15 23:46
| 映画