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メリル・ストリープの演技がすごい!「8月の家族たち」

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★★★★
母親を演じるメリル・ストリープと長女を演じたジュリア・ロバーツ。
2人ともアカデミー賞にノミネートされた作品ということで見てきました。

ストーリーは
ある8月の真夏日、オクラホマの片田舎。父(サム・シェパード)の突然の失踪をきっかけに、
長女バーバラ(ジュリア・ロバーツ)、次女アイヴィー(ジュリアンヌ・ニコルソン)、
三女カレン(ジュリエット・ルイス)の三姉妹が、数年ぶりに実家へ集まってくる。
母・ヴァイオレット(メリル・ストリープ)は、重い病を患っているが誰よりも気が強く、
いつでも真実を言うのが正しいと信じている毒舌家。
一方、美人で聡明、母親譲りの気質を持ったバーバラは、夫(ユアン・マクレガー)の浮気と
娘(アビゲイル・ブレスリン)の反抗期に悩んでいた。
何事にも不器用なアイヴィーは、結婚もせず、地元に残って両親の面倒を見る毎日。
婚約者を伴ってきたカレンは、ある不安を抱えていた。
それぞれの家庭、夢、恋、そして自分自身、守るべきものがバラバラな家族たちが、
激しく本音をぶつけあう中、数々の“隠しごと”が暴かれていく……。

前評判どおり2人の演技力、特にメリル・ストリープの本音で家族を攻撃する様は
圧巻というか恐ろしいまでの演技力でした。
ほとんどが1軒の家の中で繰り広げられる会話で進んでいく話なので、さながら舞台劇
を見ているようです。

せっかく家族が久しぶりに集まったというのに、よくもまああれだけ罵り合うことが
できるもんだと恐ろしくなってきます。
会話だけで進んでいく展開なのでうっかりすると退屈になってしまうのですが
そこは脚本が素晴らしくて、会話の中から次第に家族の秘められた過去があばかれて
きてサスペンスフルな要素が織り込まれていて引き込まれていきます。

癌になって多量の薬にも依存している母親ヴァイオレットは夫ともうまくいっていなくて
良く言えば、家族を攻撃することでしか自分の存在を認めてもらうことができなくて、
寂しさからきているのかもしれません。
しかし悪く言えば、彼女の根底にあるのは母親から受け継いだ「底意地の悪さ」
なのかもしれません。
彼女の母親が昔彼女にした「ブーツ事件」
そんなことが娘に出来るんだ・・・

虐待や貧困、いろいろなことが家族間で「連鎖」「受け継がれていく」ことを知っています。
私たちが家族にしてあげられることといったら親からしてもらったことの
延長くらいなのかもしれないです。

ただ底意地が悪くても罵り合っても根底には「愛」があると信じたいです。
by zac90109 | 2014-04-28 13:35 | 映画