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★★★★
宮部みゆきのミステリー小説を「八日目の蝉」の成島出監督が映画化
した作品です。
面白い!

ストーリーは
記録的な大雪が降ったクリスマスの朝、ある中学校の校庭で2年生の男子生徒・
柏木卓也(望月歩)が遺体となって発見される。
転落死したと見られ学校と警察は自殺と断定するが、彼は殺されたという目撃者を名乗る者からの
告発状が届き、波紋を呼ぶ。
マスコミの報道が熱を帯び混乱が深まる中、犠牲者が一人、また一人と増えていった。
生徒の一人・藤野涼子(藤野涼子)は保身ばかりを考える大人たちに見切りをつけ、
死の真相をつきとめようと動きはじめる……。

ぐいぐい引き込まれて121分があっという間!
1万人を超すオーデションから選ばれたという主役の藤野涼子さん他生徒たち
が生き生きとしていて素晴らしい。
中でも私は樹里ちゃんの親友だった松子ちゃんが好き。

前編ではクラスの生徒が一人亡くなり、これから公開される後編では学校内で
生徒自身による裁判が行われるという。
荒唐無稽のようでいて説得力がある話になっている。
小学生でもなく高校生でもない多感な時期である中学生の複雑な心理が
作品のカラーを作り出していて後編が楽しみです!
芸達者な永作博美や黒木華がくせのあるキャラを演じていてそれも見所のひとつ。

それにしても亡くなった柏木君は放つ「口先だけの偽善者」という言葉には
ドキッとさせられます。
しかし偽善の「偽」という文字はよく見ると「にんべんに為」・・・ひとのため
ということか?・・・

どうか後編で期待を裏切らないで欲しい。
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# by zac90109 | 2015-03-14 21:35 | 映画

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★★★★★
一子(安藤サクラ)32才。
30過ぎても家業の弁当屋を手伝う事もなく、甥っ子とゲームするだけの自堕落な
生活を送っている。
ゲームに興じているその後姿、背中ボリボリ掻いているその体たるや脂肪がたっぷり
ついていてまるでビヤ樽!
そんなシーンから始まる一子と最後のボクシングの試合で見せる一子のギャップに
驚かされ、感動させられ、涙させられ、こんな凄い作品だったとは・・・

ストーリーは
32歳の一子(安藤サクラ)は実家にひきこもり、自堕落な日々を送っていたが、
ある日、離婚した妹の二三子が子連れで戻ってくる。
しかたなく同居をする一子だったが折り合いが悪くなり、家を出て一人暮らしを始めることに。
夜な夜な買い食いしていた百円ショップで深夜労働にありついた一子の唯一の楽しみは、
帰り道にあるボクシングジムで一人ストイックに練習するボクサー・狩野(新井浩文)
を覗き見することであった。
百円ショップの店員たちは皆心に問題を抱え、そこは底辺の人間たちの巣窟のような場所だった。
そんなある夜、狩野が百円ショップに客としてやってくる。

「0.5ミリ」でも安藤サクラの魅力にすっかり参ってしまった私ですが、今度は
ボクシング、体を張って本気でやってしまうなんて凄すぎる!
藤山直美さん、寺島しのぶさん、大竹しのぶさん、そして安藤サクラさん。
失礼ながらそんなに美人とは言えない女優さんは強いものを持っています。

家を出て百円ショップでなんとなく働いて、ボクシングジムで見かけた37才の
男になんとなく惹かれて、だけどポイされてボクシング始めた一子。
ボクシングを始めたのは殴り合っても最後にハグし合って、それが良かったんだとか。
このあたりまでは途中クスクス笑いながら、ゆるい展開にのほほんと見ていたのですが
32才でボクシングの試合に出るのは限界とジムのオーナーに言われながらも
100円の価値しかないと思っていた自分自身を「一度くらい勝ちたい」と頑張る姿。

あのビヤ樽のような体を練習で絞り上げ、ボサボサだった髪を切り、目つきまで
変わって行く。そして試合のゴングが鳴る!
試合のシーンが凄い!
安藤サクラも女優さんだし、もっと手を抜いた短いシーンで終わるのかと思っていたら
とんでもなかった・・・
ボコボコにされても何度でも向かっていく。
「立て、一子!」
「頑張れ、一子!」
一子・・・「勝ちたかった・・・勝ちたかった・・・」

私もこんなに泣かされるとは思わなかった・・・
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# by zac90109 | 2015-02-26 22:54 | 映画

アメリカン・スナイパー

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★★★★
今年から友人の勧めもあってFacebookを始めたので、出かけた先などで
美味しいものやきれいな景色などを見た時はすぐさまその時にFacebookにUP
してしまうので、もうあえてブログにUPするのがおっくうになってしまい
ブログとんとご無沙汰になってしまいました・・・
ただ映画の感想はそう簡単にUP出来ないのでブログで想いを・・・
と住み分けしている今日この頃です。

クリント・イーストウッド監督の「アメリカン・スナイパー」
惜しくもアカデミー賞作品賞は逃してしまいましたが、昨年秋にイーストウッド
監督の「ジャージー・ボーイズ」を見たばかり!
私の見た昨年の外国映画BEST1に推した「ジャージー・ボーイズ」はキネ旬でも
1位を受賞しており私としてもちょっとニンマリ!

あれから半年もたたないうちにもうイーストウッド監督の「アメリカン・ファミリー」
が見られるなんて、まったくなんて男だ!
それも今度はイラク戦争中、160人も射殺した米軍の狙撃手クリス・カイルの自伝を
映画化するとは・・・恐るべし

ストーリーは
米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、イラク戦争に狙撃手として派遣された
クリス(ブラッドリー・クーパー)。
その任務は“どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること”。
狙撃精度の高さで多くの仲間を救ったクリスは “レジェンド”の異名を轟かせるまでになる。
しかし、敵の間にもその腕前が知れ渡り、“悪魔”と恐れられるようになった彼の首には
18万ドルの賞金が掛けられ、彼自身が標的となってしまう。
一方、家族はクリスの無事を願い続けていた。家族との平穏な生活と、想像を絶する極限状況の戦地。
愛する家族を国に残し、終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせる。
過酷なイラク遠征は4度。度重なる戦地への遠征は、クリスの心を序々に蝕んでゆく……。

TVで流れるこの映画の予告編のシーン
主人公の狙撃手は武器を手にした子供を撃つのか、撃たないのか?
誰もが撃たないで欲しいと心の中で手を合わせているのが戦場から遠く離れた平和な
日本にいる私達の正常な感覚でしょう。
しかしひとたび私たちが戦場に置かれた時、そしてその時、女でも子供でも武器を
手にして攻撃してきたとしたら?
それが戦争という残酷な現実なのでしょう。

クリス・カイルという人は1998年にケニアの米大使館爆破事件をTVで見て入隊を
志願し、シールズ(アメリカ海軍特殊部隊)に採用され、その後2001年の9・11事件
が起こり、ショックを受けて現地に赴くことになったそうです。
彼は4回も戦地に行ったそうですが2013年に39歳で亡くなっています。

映画の中で彼は奥さんとの出会い、そして2人の子供の父親となり、しかし
大切な家族を置いて戦場と平和な家庭を4度行ったり来たり。
交互にそういうシーンが出てきます。
どちらが日常なのか分からなくなってきてしまうほど彼の心は蝕まれてしまいます。
帰還しても家族のもとにすぐには帰らず、ひとりバーで啼きながら酒を飲んでいる
シーンがありました。
混乱する彼の気持ちがよく表れているシーンだと思います。
帰還兵の心のケアをする施設のドキュメンタリー番組を見た記憶があります。
それがどれほど強いPTSDなのかは私には想像すら出来ません。

彼を4回も戦場に向かわせた想いとは、戦場で共に戦って亡くなった友の仇を
討ちたいというまっすぐな気持ちだったようです。

この映画に感動とかそういう思いは持てません。
あるとすれば39歳で亡くなった伝説のスナイパー、クリス・カイルの心に寄り添う
そういう作品でした。
イーストウッド監督の「見る者に委ねる」という姿勢が押し付けがましくなくていい。
「戦争はダメ!」
そんなことは分かりきっている!
では9・11事件の後、アメリカは指をくわえて見ていれば良かったのか?
今もISという残酷非道な集団がおよそ人間とは思えないことをやっている・・・
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# by zac90109 | 2015-02-25 23:22 | 映画

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★★
入江悠監督は熊谷市のお隣、深谷市の出身の方でうちの息子の高校の少し先輩
でもあり、若手注目株の監督さんなのです。
「サイタマノラッパー」などの作品があるのですが残念ながら彼の作品を見るのは
この「ジョーカーゲーム」が初めてです。

ストーリーは
第二次世界大戦前夜。上官の命に背き、極刑を言い渡された青年(亀梨和也)は刑の執行直前、
謎の男・結城(伊勢谷友介)から救いの手を差し伸べられる。
だがその交換条件は、結城が設立した秘密組織“D機関”の一員としてスパイになることだった。
過酷で奇妙な訓練を経て、青年は“嘉藤”という偽名を与えられ、世界を揺るがしかねない
機密文書“ブラックノート”奪取の極秘ミッションを命令される。
世界各国が狙う“ブラックノート”は現在、国際都市“魔の都”に駐在する米国大使・
グラハムの手にあった。
日本を飛び出し“魔の都”に潜入した嘉藤たちD機関のメンバーは、明晰な頭脳と身体能力を駆使し、
グラハムに接近していく。
しかしグラハムの愛人・リン(深田恭子)や、ブラックノートを狙う各国のスパイたち、
さらにD機関内部に潜む見えざる敵が彼らの前に立ちはだかるのだった……。

日本映画でスパイもの!?
予告編では期待していたのですが、なんとまあ~ハラハラドキドキもしなければ
緊張感もまったくなく、ゆえに手に汗も握ることなく終わってしまいました。

いい女が出てきて予定通りのハニートラップでブラックノートがどうしたって?
秘密組織D機関!?
アクションもダサくてやっぱり日本映画にスパイものは無理!って思った。
見ていて恥ずかしくなってしまって107分で終わってよかった・・・
ただエンタティメント映画として楽しめばよかったんでしょうけど、私には無理!
なぁんにも残らない映画でした。
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# by zac90109 | 2015-02-02 16:44 | 映画

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★★★★★
昨年台湾で大ヒットしたというこの作品を、熊谷から電車で15分位離れた
鴻巣市にある「こうのすシネマ」で見てきました。
レビューの評判どおり、3時間という長尺にもかかわらず全く長さを感じさせない
素晴らしい作品でした!
昨年の「大阪アジアン映画祭」では観客が総立ちして10分以上拍手が
鳴り止まなかったそうです。

ストーリーは
日本統治時代の台湾。1929年に誕生した日本人、台湾人(漢人)、台湾原住民による
嘉義農林野球部は、新任監督の近藤兵太郎(永瀬正敏)を迎え、彼の出身高である
松山商直伝のスパルタ式訓練で甲子園進出を目指すことになった。
のんびりしたチームだった嘉農野球部は、近藤の鬼のような特訓を1年間続ける中、
連敗続きの野球部員も次第に勝利への強い意志が沸き出し、甲子園出場の夢を抱くようになっていく。
そしてついに1931年、台湾予選大会で連勝、日本人のみの常勝チームであった
台北商業を打ち負かし、嘉義農林は南部の学校で初めて台湾代表大会で優勝する。
台湾代表チームとして日本へ遠征、夏の甲子園大会に出場した嘉義農林は勝ち進み、
決勝へと進出するが惜しくも敗退。

野球が分かる人にも分からない人にも絶対に感動を与えます!
ほぼ実話だそうです。
球児を演じた子たちも演技経験ではなく野球が出来る子を起用したそうです。
この最初弱小といわれた野球チーム。
人種に関係なく日本人と漢人(中国人)そして原住民の混成チームです。
日本人の監督、近藤兵太郎は「漢人は力が強い。原住民は足が速い。
そして日本人は守備がうまい。こんな理想的なチームはない」と言い
「球は霊(たま)なり、霊正しからざれば球また正しからず・・・」
と野球に向かい合う心を説いて球児たちを導いていきます。

厳しい練習に耐える球児たち一人一人がまた素晴らしいです。
台湾での予選を勝ち抜き甲子園での決勝戦の試合なんかはもう私もその場に
いるような感覚で、特にピッチャーのアクシデントをみんなが心一つになって
力を合わせるシーンは本当に感動で泣けて泣けて・・・
私も拍手を送りたい気持ちでいっぱいでした。

もうひとつ統治時代の台湾で日本人技師、八田輿一氏が灌漑事業を完成させた
という出来事も挟んであります。

躍動感といい、ダイナミックなカメラワークといい一昨年やはり感動した
台湾映画「セデック・バレ」を思い出してしまいます。
「セデック・バレ」も前編、後編と4時間半くらいの長尺でした。
やはり日本統治時代の台湾で唯一原住民が起こした抗日暴動「霧社事件」を
描いた作品で、日本人が台湾人に文明をもたらしたのに何故彼らは蜂起したのか!?
という原住民たちの「誇り」をかけた戦いだったのですが、役者ではなく
現地の人々を使って撮った躍動感ある胸に残る作品でした。

あの「セデック・バレ」の監督ウェイ・ダーションがこの「KANO」の製作と
脚本を担当したそうで、だからまた素晴らしい作品に仕上がったのですね。

台湾の人たちが親日である理由の一つに中国に返還された時よりも日本統治時代
のほうが良かった・・・と聞いていますがこの「KANO」という映画が台湾で大ヒット
したという事実を知って、台湾の人たちはこの作品をどのように受け止めたのか
聞いてみたいです。
原住民たちが起こした抗日暴動「霧社事件」を描いた「セデック・バレ」とこの
「KANO」はほんの数年しか違わない時に起こった出来事だということも興味を
かきたてられます。

「KANO」、是非是非劇場でご覧になってください!
絶対損はしない作品です!
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# by zac90109 | 2015-01-31 22:59 | 映画